ゆぎ書房のアイスランド絵本

1975年10月24日、アイスランド女性の90%が、仕事も家事も育児も一斉に休んだ。「世界でいちばん男女平等」と呼ばれる国で本当にあった出来事を、母が娘に語り伝え、軽やかに描き出す。
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アイスランドではクリスマスの13日前から、サンタが毎日ひとりずつ山から降りてきて、いろんなイタズラをします。子どもたちには妖怪図鑑のようなサンタ絵本として。大人には、民俗学の書として。
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『おおきいかいぶつはなかないぞ!』
『まっくらやみのかいぶつ』
『かいぶつかぜ』
主人公の「おおきいかいぶつ」と「ちいさいかいぶつ」が、毎回すったもんだを巻き起こす「アイスランドのかいぶつ絵本シリーズ」。「ぼくは何にもできない!」と悲しくなったり、おそろしいおばけを追い払った…つもりになったり、ワガママが止まらない「かいぶつ風邪」にかかったり。

「アイスランドのかいぶつ絵本シリーズが生まれるまで」
原作者インタビュー(絵本ナビ)

「アイスランドのかいぶつ絵本シリーズ」が生まれるまで

  1. プロローグ
  2. 「おおきいかいぶつ」と「ちいさいかいぶつ」誕生秘話
  3. アイスランドのかいぶつ絵本シリーズ
  4. 三人の原作者さんと翻訳者・朱位昌併(あかくら・しょうへい)さん
  5. 日本語版『まっくらやみのかいぶつ』と読み聞かせ型アニメーション

1.プロローグ


南東部の氷河・ブレイザメルクルヨークトル(Breiðamerkurjökull)
【撮影:朱位昌併】

火と氷の国と呼ばれるアイスランド。火山が点在し、国土の一割が氷河に覆われた島国アイスランドとその周辺地域が、かいぶつ絵本シリーズのふるさとです。

「おばけ」とも「かいぶつ」とも「妖怪」とも訳すことのできるアイスランド語のskrímsli「スクリムスリ」は、豊かな自然の中で人間のすぐ近くに棲みついてきたと言われる不思議な存在。アイスランドと周辺地域で伝えられてきた「スクリムスリ」が、3人の原作者によって、ゆかいな絵本に生まれ変わりました。

2.「おおきいかいぶつ」と「ちいさいかいぶつ」
誕生秘話

2001年スウェーデンのメーラレン湖に浮かぶ1000を超える島々のひとつ、ビスコプス・アーヌー島で、北欧の作家と画家が参加するワークショップが開かれました。このとき原作者3人は出会い、「ドアをたたく音がする」という課題をうけて、「おおきいかいぶつ」が「ちいさいかいぶつ」のドアを叩くストーリーが生まれたのです。


2001年ワークショップで、わずか数時間で制作された作品。のちにシリーズ第1巻『いやだ!と言ったちいさいかいぶつ』の原案となる。
30.5 cm x 14.5 cm, 14 ページ(原作者ブログより)

3.アイスランドのかいぶつ絵本シリーズ


同シリーズのアイスランド語版(第1巻~第9巻)

その後、2004年から20年の間に、かいぶつ絵本シリーズは全11巻が出版され、アイスランドほか北欧諸国で愛されてきました。


『かいぶつ劇』(2021年)と『かいぶつパーティー』(2024年)

また、アイスランドでは、2011-2012年にレイキャヴィークの国立劇場で、2024年1月には北部の都市アークレイリの劇場で、舞台上演もされています。


2024年に上演された「おおきいかいぶつ」(左)と
「ちいさいかいぶつ」(右)

4.三人の原作者さんと翻訳者・朱位昌併(あかくら・しょうへい)さん


(右から)アウスロイグ・ヨウンスドッティル(文・絵)、ラーケル・ヘルムスダル(文)、カッレ・ギュットレル(文)

かいぶつ絵本シリーズのお話は、3人の原作者さんに一緒に考え、それぞれの言語——アイスランド語、フェロー語、スウェーデン語、そして調整言語としてのデンマーク語で創作され、四言語で同時出版されています。
ストーリーは三人で一緒に考え、それぞれの言語で書いています。

「そのどれもが翻訳ではなく、オリジナルなのです」(原作者アウスロイグさん)


翻訳者・朱位昌併さんによるアウスロイグさんインタビューはこちら
(絵本ナビに掲載)

日本語版の『おおきいかいぶつはなかないぞ!』『まっくらやみのかいぶつ』『かいぶつかぜ』は、レイキャヴィークに在住のアイスランド文学研究者・朱位昌併(あかくらしょうへい)さんがアイスランド語から翻訳してくれました。初めてゆぎ書房から翻訳をお願いしたいとお便りしたとき、「すでに日本語に訳して、日本とアイスランドの双方にルーツをもつ子どもたちに読み聞かせしています」とのお返事をいただいてビックリ!
朱位さんによるアイスランドの文化や文学についてのお話は、以下でも読む/聴くことができます。

北欧語書籍翻訳者の会 noteより
「アイスランドのジェンダー平等運動について思うこと」
「アイスランド大学での学生生活」
「アイスランド語を学んでみよう!(初学者向け教材)」ほか多数。

翻訳者さんが語る絵本『13人のサンタクロース:アイスランドにつたわるクリスマス』(2024年12月1日出版)――朱位昌併(あかくらしょうへい)さん(ゆぎ書房You Tube)

北欧対談70|朱位昌併さん(アイスランド語翻訳家)(アンドフィーカの北欧カフェトークYou Tube)

朱位昌併 連載エッセイ「霜柱を踏みしめて アイスランド、土地と言葉と物語」(左右社note)

5.日本語版『まっくらやみのかいぶつ』と読み聞かせ型アニメーション


多摩市イベント用に製作した、絵本の大型紙芝居(非売品/
読み聞かせ用にお貸し出ししています)

ゆぎ書房のお隣・東京都多摩市は、東京五輪2020のアイスランド選手団ホストシティ。2026年10月にはアイスランドの首都レイキャヴィーク市と姉妹都市協定が結ばれます。
絵本『まっくらやみのかいぶつ』は、2023年の「ラスカル子ども映画祭」((株)日本アニメーション×多摩市 共催)上映用にアニメーションになりました!
フラッシュアニメーションと呼ばれる、ゆったりと揺れるような動きのショートアニメーション(4分30秒)。効果音はついていますが、声は入っていません。アニメーションに合わせて、絵本を読み聞かせ・読み上げするスタイルです。


『まっくらやみのかいぶつ』
アニメーション制作・監督 にじたろう
企画・製作 日本アニメーション

「ラスカル子ども映画祭」での上映では、毎年、同映画祭・司会の安田美香アナウンサーが読み聞かせを担当してくださっています。
また、アニメーションの動きと効果音に合わせて、子どもたちが絵本を読む「アフレコ体験」も開催しています。

絵本の中に入り込んだかのような不思議な気持ちを味わってほしい。
ひらがなが読めれば参加できます。お父さん・お母さんも一緒に楽しんでください。